「イースト菌」「ホシノ天然酵母」「白神こだま酵母」

「イースト菌」「ホシノ天然酵母」「白神こだま酵母」

どれもみなイーストです!

でも、ドライイーストと一般的に呼ばれて菌は国産の小麦粉との相性があまりよくなく、甘み(うまみ)のある美味しいパンが焼けないのです。
手軽さ優先ならドライイースト。
焼きたてなら美味しく食べられます。

もともとは同じ自然界に存在する酵母なのに、その種類によってパンの風味が大きく左右されるのは、不思議といえば不思議ですね。
それ以前に一番パンの味に影響を与えるのは小麦。
その種類や産地、粉を挽くタイミングだと感じています。

お米の種類や産地によって、その味が大きく左右されるのとまったく同じことなのです。
いまは、3つのイーストについて書いているので、小麦粉の話はまた次の機会にしましょう。

私の「ホシノ天然酵母パン種」とのおつきあいは、30年余りになります。

だから、「ホシノ天然酵母」の扱いは、あまり不便には感じないのですが、
ホシノと白神を比べると、白神こだま酵母は種おこしをしないでパンが焼けるので、
ホシノ天然酵母より1段階工程の少ない手軽に使えるパン種です。

ホシノと白神!発酵力に大きな差を感じます。

ホシノの場合、扱いに慣れるまでは、
固いパンや、酸味のきいた酸っぱいパンになってしまうこともあるかもしれません。

それでも、美味しく焼けた時のパンを味わったら、この種で焼き続けたくなるのは間違いない!
と私は思っています。

しっかりとした、優しい味のパンができるのです。

私が指導員の免許を取ったのが平成元年でしたから、この頃のパン種に比べると、
今のホシノの種は非常に使いやすく、失敗なく作れるようになっていると感じています。

しかし、ホシノ酵母は、取り扱いが微妙でむずかしく、特に季節の影響を受けやすいという声も聞こえてきます。
夏はあっという間に発酵しちゃうのに真冬はなかなか発酵しない。
これも、自然の産物を利用させてもらっているからこんなにおいしいパンが食べられると考えれば何でもないことなのですが、
こちらの思い通りにならないことにイラついたら扱いにくい…となってしまいますね。

そんな声がある中、生まれてきたのが、「白神こだま」です。

1997年(平成9)発見された場所は、青森県から秋田県に広がる白神山地です。
世界遺産にも指定されているブナ原生林の中の腐葉土の中から見つけられました。
発見者は、工学博士で酒造家の小玉健吉氏と秋田県総合食品研究所の方々です。

白神山地・国立公園の中での採取作業のため、特別な許可出してもらっての採集。
パン作りに適した株を探し続け、約500種の酵母の中から発酵や繁殖、保存に優れた株を選別したところ1種類の株が最後まで残ったということです。
その株が「白神こだま酵母」。

白神こだまは、トレハロースの含有量は世界でもトップクラスだそうです。
甘くて風味のよいあっさりとしたパンが焼けます。
-50℃で1ヶ月保存しても死なない強力な冷凍耐性は、酵母としては世界一!
なのだそうです。

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